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  》》企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン《《

                         第282号(2014.8.15)
                      商工会議所年金教育センター
                       http://www.cci-nenkin.jp

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          〉〉〉CONTENTS〈〈〈
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【連載記事】
1〉「新ハイブリッドプラン提言」
  ~企業年金の持続性可能性のさらなる追求のために~(全3回)
  第1回 企業年金改革にむけての検討課題
  ─────────────────────────────────
2〉企業年金総合プランナー(DCプランナー)1級試験答案練習(全8回)
   2014年度試験対策 [第4回]
   B分野:確定拠出年金
───────────────────────────────────
【勉強会の開催情報】
3〉大阪で開催する勉強会の参加者を募集しています。
  2014年度 DCプランナー1級受験対策講座 ガイダンス(再掲)
───────────────────────────────────
【日本商工会議所からのお知らせ】
4〉DCプランナー資格登録者の住所変更等手続きについて
  ─────────────────────────────────
5〉サポートホームページ http://www.cci-nenkin.jp/dcp/ のご案内
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 このメールマガジンは、企業年金総合プランナー(DCプランナー)認定試
験に合格し、1級または2級の資格を登録された方々に対する情報提供サービ
スの一環として、原則、毎月2回(1日および15日)送信しています。
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1〉「新ハイブリッドプラン提言」
  ~企業年金の持続性可能性のさらなる追求のために~(全3回)
  第1回 企業年金改革にむけての検討課題
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 平成26年6月から社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)企業年金部会に
おいて、企業年金について本格的な討議が開始されました。これまでのところ、
同部会での議論は企業年金にとどまらず、個人型確定拠出年金はもとより、退
職一時金に対する税制やNISA、個人年金にも話が及んでいます。米国のIRAや
ドイツのリースター年金等を参考にすべきという提言もみられますし、今後は
英国の年金拠出に対する包括的な税制も話題に上るかもしれません。企業年金
の目的が、「従業員に対する老後の生活保障に対する貢献」と考えるのであれば、
従業員が「ありがたみ」を感じる制度であることがまず重要ではないかと思われ
ます。このように考えますと、最初に個人の老後準備の全体像について議論し
たうえで、その中における企業年金の役割やメリットを整理する進め方がよい
のではないかと思われます。

 確定給付企業年金法(DB)、確定拠出年金法(DC)の制定から10年以上が経過し
ましたが、現行の「企業年金制度」は、制度提供者・加入者・受給者の規模の
大小を問わず、昨今のダイナミックに変化する経済、資本市場、雇用・労働環
境などに対応し、その目的を継続的に果たしていくように制度設計するうえで、
まだまだ改善の余地があると思われます。柔軟な制度設計の制約となる大きな
ハードルとして、制度選択肢の乏しさ、多様性の欠如をあげることができます。

 新制度の検討は、選択肢の多様化を図ることによって、いかに企業年金の継
続性の維持を図ることではないかと思われます。制度提供者・加入者・受給者
の規模において異なる各々の企業の社風・文化など、様々な固有の事情を勘案
して選択することができる多様な選択肢、あるいは選択肢の組み合わせが必要
だと考えます。

 企業年金部会は、7月25日の会合において企業年金改革に向けた検討課題に
ついて議論しました。厚生労働省事務局が検討課題の原案を示した後の議論で
は、中小企業の企業年金の在り方といった緊急課題を優先して議論すべきとの
意見や、労使が分かりやすい企業年金改革を進めるべきといった意見が出され
ました。同部会は今後、月1~2回のペースで議論を進め、年内をめどに企業
年金改革の構想をまとめる予定で、それを受けて、厚生労働省は必要な制度改
革の手続きに踏み出す方針のようです。

 今回の議論は、前回と前々回で実施した関係団体からのヒアリング結果など
を受けたものです。会合ではまず、事務局が関係団体の要望や提言、部会委員
の意見などを整理した検討課題案について説明がなされました。検討課題案は、
(1) 企業年金等の普及・拡大 (2) ニーズの多様化への対応 (3) ガバナンスの
確保 (4) その他 の4つの柱に分けられています。

 (1)「企業年金等の普及・拡大」では、一般企業向けの課題と中小企業向け
の課題に分けて整理され、一般企業向けでは、規制が異なる確定給付企業年金
(DB)と確定拠出年金(DC)の両制度について、「イコールフッティング(条件
を同じくする)」の確保などが課題とされました。中小企業に対する課題とし
ては、実施企業への負担軽減策やDBとDC双方の特徴を合わせ持つ制度設計など
が取り上げられました。(2)「ニーズの多様化への対応」では、制度設計の弾
力化を進める前提として、労使における監視体制や関係者の役割について議論
すべきとされました。働き方や人生設計の多様化への対応として、現在は自営
業者や企業年金のない会社員が加入できるとしている個人型DCの適用範囲の見
直しが検討課題に掲げられました。(3)「ガバナンスの確保」では、DBは財政
運営ルールの弾力化、DCは「制度設計の在り方に応じた投資教育の在り方」が
課題になるとされています。また、(4)「その他」では、現行制度の改善点と
して、申請手続きの簡素化、中小企業退職金共済や特定退職金共済と企業年金
制度とのポータビリティーの向上などが盛り込まれています。

 我が国の多くのDB基金が所属する企業年金連絡協議会では、企業年金の持続
性とは何かをテーマとして、一昨年「新ハイブリッド制度検討プロジェクトチ
ーム」を立ち上げ、「企業年金制度における選択肢の拡大」~五つの提言~を
平成25年1月に厚生労働省に提出しました。平成26年2月より、特に厚生年金
基金解散後の中小企業を意識して、さらに新ハイブリッドプランの深掘りをす
るため、タスクフォースを立ち上げ、制度の実現に向けてその具体化の方向性
を模索いたしました。平成26年6月30日に企業年金部会において、関係団体と
してこの新ハイブリッドプランを説明するとともに提言書を公表いたしました。

次回以降は、この提言書の中から三つの制度についてご紹介したいと思います。

*執筆者紹介
 田川 勝久
 特定社会保険労務士 中小企業診断士
 1級DCプランナー、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)

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2〉企業年金総合プランナー(DCプランナー)1級試験答案練習(全8回)
   2014年度試験対策 [第4回]
   B分野:確定拠出年金
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【問題】(2014年1月出題)

 確定拠出年金に関する、下記の各問(《問1》~《問2》)に答えなさい。

《問1》 企業型年金加入者とすることについての「一定の資格」を「一定の
    勤続期間」とする場合、次のうち不適切なものはどれか。

 1)企業型年金加入者とならない従業員について、原則として確定給付企業
  年金などが適用されている必要がある。

 2)嘱託や臨時雇員等、加入者となる従業員と比べて労働条件が著しく異な
  っている者について、加入者としない定めを規定できるのは、勤続期間が
  一定期間未満の者に限られる。

 3)企業型年金加入者となる従業員について、企業の合併や分割等の事情が
  ない限り、原則として他社で勤務していた期間は、「一定の勤続期間」に
  含めることはできない。

 4)加入者資格を「勤続20年未満」とし、勤続20年になった時点で資格を喪
  失するように規定することも可能である。

《問2》 事業主が従業員に対して企業型年金加入者掛金を決定させる際に提
    示する方法として、不適切なものは次のうちどれか。ただし、いずれ
    の金額も事業主掛金の範囲内かつ事業主掛金との合計額が拠出限度額
    内とする。

 1) 1円単位で任意の金額を指定させる。

 2) 5,000円、10,000円、15,000円、20,000円のうちから選択させる。

 3) 1,000円単位で任意の金額を指定させる。

 4) 事業主掛金の25%、50%、75%、100%のうちから選択させる。

※解答・解説は、「企業年金総合プランナー(DCプランナー)サポートホーム
 ページ」をご覧ください。

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3〉大阪で開催する勉強会の参加者を募集しています。
  2014年度 DCプランナー1級受験対策講座 ガイダンス(再掲)
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 8月1日付のメルマガでご案内しましたように大阪で勉強会を開催します。

 定員にまだ余裕がありますので、参加を希望される方は、お早めにお申し込
みください。この勉強会の内容は、商工会議所年金教育センターのHPでも
「企業年金に関する勉強会情報」としてご案内しています。

 今年もDCプランナー試験1級対策講座が、いよいよ開講します。
 平成27年1月25日(日)開催のDCプランナー1級試験合格を目指している
2級DCプランナーの方等のお申し込みをお待ちしております。
 今回はガイダンスということで、次のプログラムを予定しています。

 第1部
  ・講座のスケジュール
  ・学習に必要な教材
  ・重点項目の紹介
   など

 第2部
  ・日本の年金制度について
   導入講義として、日本の公的年金・企業年金制度を学びます。1級試験に
   必要な基礎から最近のトピックスまで、年金制度全般に造詣の深い年金数
   理人の方を講師にお招きし、制度をひととおり概観していただきます。

 日時:9月6日(土)15時から17時までです。
 会場:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
    大阪府大阪市中央区大手前1丁目3番49号

 お申し込みは、下記のURLからお願いします。
    http://www.benkyou-j.com/study/detail.php?sid=160

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【日本商工会議所からのお知らせ】
4〉DCプランナー資格登録者の住所変更等手続きについて
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 DCプランナー資格登録者で、住所や勤務先、メールアドレス等を変更した
場合は、お手数ではございますが以下の連絡先まで、メールかFAXにて、
氏名および資格級、登録番号と併せてご連絡いただきますようお願いいたしま
す(書式自由)。なお、FAXにてご連絡いただく場合は、併せて受信確認の
電話をお願いいたします。
 変更のご連絡がない場合、メールマガジンや会報、資格更新のご案内などに
関する連絡文書等が届かなくなりますので、必ず手続きをお願いいたします。

※このメールは送信専用のメールアドレスから配信されています。
 住所変更等のご連絡につきましては、必ず以下の連絡先にお願いいたします。

≪手続き・ご連絡先:検定支援センター≫

E-Mail:kentei@msa.biglobe.ne.jp
FAX:03-3402-7966
TEL:03-3402-2109

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5〉サポートホームページ http://www.cci-nenkin.jp/dcp/ のご案内
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 このページから、メールマガジンのバックナンバーを閲覧できるほか、各種
のご案内、商工会議所年金教育センターの事業活動など、様々な情報をご覧い
ただけますので、アクセスしてみてください。
 サポートホームページをクリックすると、「ユーザー名」と「パスワード」
の入力画面が開きますので、以下のように、全て半角英数で入力し、ログイン
してください。
 「ユーザー名:dcp」
 「パスワード:j401k」
 なお、このページには、商工会議所年金教育センターのホームページ
 (http://www.cci-nenkin.jp) からもアクセスできます。

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 次号(第283号)は、9月1日(月)に送信予定です。
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【企業年金総合プランナー(DCプランナー)メールマガジン】
  
  編集・発行:日本商工会議所 商工会議所年金教育センター  

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ださい。
  E-Mail:nenkin@jcci.or.jp
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