インターネット接続に使用するルータについて
インターネット回線の種類によらず、回線との接続点にはルータがあります。
試験会場のパソコンがインターネット通信を行う場合、パソコンとインターネット間のパケットはすべてルータを経由します。従って、ルータの処理能力はインターネット通信のパフォーマンスに強く影響します。
【一般的なネットワーク環境】

一般家庭での使用を目的としている低価格なルータ(目安として、有線LAN専用型で15,000円未満、無線LAN内蔵型で25,000円未満)では、多数のパソコンが接続されることを想定していません。
というのも、一般家庭で使用しているパソコンの台数は、多くても5台程度だと考えられるためです。しかも、通常の利用においては、それらのパソコンが同時にインターネットへアクセスして大量のデータを読み込むことはほとんどありません。
一般家庭向けのルータであっても、接続されているパソコンの台数が1〜2台程度であれば問題になることはありません。
しかし、多くのパソコンが接続され、それらが同時にインターネットへアクセスする環境ではルータの処理能力の限界を超えてしまい、一部のパソコン(場合によっては全部)が通信できなくなってしまいます。
このような状態を回避するためには、次のいずれかの対処を行います。
1.同時にインターネットへアクセスするパソコンの台数を減らす
ルータの処理能力を超えてしまう原因は、同時にアクセスしているパソコンの台数が多いことにあります。これは、ルータに接続されているパソコンの台数とは違います。
試験中のパソコンの台数が多くても、それらがタイミングをずらしてインターネットへアクセスすれば、ルータへの負荷を減らすことができます。
受験者を1〜3人のグループに分け、グループごとにアクセスのタイミングをずらせば、同時にインターネットへアクセスするパソコンの台数を3台以下にすることができます。
具体的には、次の画面へ移るための操作(ボタンのクリック)のタイミングをグループごとにずらします。
試験プログラムのウィンド(試験問題などが表示されるウィンド)の下部に「少々お待ちください…」と表示されている間は、試験プログラムがインターネットへアクセスしています。従って、最初のグループに操作を行わせて画面に「少々お待ちください…」が表示されたら、その表示が消えるまで他のグループが操作を待ち合わせれば、インターネットへアクセスしているのはそのグループのパソコンだけになります。
前のグループの表示が消えたら、次のグループが操作をしてアクセスを行います。
以後、グループの数だけこれを繰り返します。
※操作のタイミングをずらす目的は、通信のタイミングをずらすことにあります。従って、単に操作のタイミングをずらすのではなく、前のグループの通信が完了したことを確認してから次のグループへ移ることが大切です。
※電子会計の場合には、会計ソフトに読み込ませる会計データをダウンロードする必要があります。そのため、データをダウンロードしている最中は「少々お待ちください…」ではなく、プログレスバーでダウンロードの進み具合が示されます。
プログレスバーが100%に達して消えると、次の画面に切り替わるために「少々お待ちください…」が表示されます。
従って、電子会計における会計データのダウンロードについては、プログレスバーが100%に達するまでではなく、その後の「少々お待ちください…」が消えるまで、次のグループの操作を待ち合わせてください。
2.処理能力の高いルータに変更する
根本の原因は、試験会場で使用しているパソコンの台数に対してルータの処理能力が足りないことにあります。従って、パソコンの台数に見合った処理能力のルータに変更することで問題は解決します。
≪参考≫試験会場のパソコンが5台以上の場合に適しているルータ(2009年7月1日現在)